盆栽>新芽が美しいエゾマツの育て方のコツ

四季の変化に乏しい松柏類の中で、エゾマツの春の芽出しはちょっと
ユニークなものです。若草色の小さな玉をちりばめたような姿には
思わずひかれるものがあります。模様木や直幹仕立てが一般的
ですが、味わい深い幹の曲折を楽しむ半懸崖もまた格別です。

盆栽に仕立てられる品種
マツには、アカエゾとクロエゾがあります。どちらもトウヒの仲間ですが
葉性が短く、芽かけが多いアカエゾが盆栽仕立てに適しています。

苗木のつくり方
エゾマツはさし木でよく発根しますから、３年苗をつくるとよいでしょう。
実生苗のように芯が立ちにくいのですが、半懸崖仕立てには、むしろ
向いているくらいです。発根後は２年ほど鉢上げしないで、月に１回
小さめの固型肥料を与えながら、午前中だけ日光に当てて育てる
ようにしましょう。

３年苗からの仕立て方
さし木が３年苗になったら、１本ずつ鉢上げします。時期は春の芽出し
前です。新芽が伸び始めたら肥料を与えますが、枝葉は十分に伸ば
します。エゾマツは一度樹勢が落ちると、なかなか回復しない樹種だ
けに、最も大切なときです。